サンデー・インタビュアーズ

サンデー・インタビュアーズ

わたしの場合

aki maeda

aki maeda2022年度メンバー

1977年生まれ。都内在住。個人史や家族の記録に興味をもち、2019年に行ったサンデー・インタビュアーズのワークショップに参加。その後、日記を読む会に参加したことをきっかけに、記録と記憶、フィクションとドキュメンタリーの関係に関心を抱き、2022年度から再びワークショップに参加。

2022年度の〈きく〉

No.31『東京転勤』00:28No.31『東京転勤』00:28

子どもが髪を結ってあげている女性はだれなんだろうか? 一見すると「母親」のように見えるが、そのあとに続く一家が揃って家を出ていくシーンでは、母親のような女性は違う髪型をしている。この女性の髪型は短いので髪を結うことは難しそう。もしこれらのシーンの撮られた順番が時系列のとおりなら、ひょっとすると母親が外出する支度を待っているあいだに、子どもたちが家のお手伝いさんたちの髪を結ってあげる遊びをしていたのかもしれない。

ワークショップを振り返って

No.69『新百貨店落成式など』で湖の上でボートに乗る女性がカメラを向けているシーンを見て、メンバーの小島さんが『れるられる』(最相葉月著)のお話をされていたことが印象に残っています。それを聞いて、フィクションの映像を見ている気分になりました。8月28日のワークショップでは、No.31『東京転勤』を見て、飛行場のフェンス越しに映る姉妹のシーンから日航機墜落事故のことを連想しましたが、『れる られる』にもこの事故についての記述があったんです。フィルムに記録されたことは「事実」だけど、それらを結びつけたり重ね合わせたりする想像力は、フィクショナルなものだったりするかもしれない。「世田谷クロニクル1936-83」の映像には、事実の要素とフィクションの要素がそれぞれ混ざり合っている、と私は考えています。